夏越の祓。

日曜日

トコトンテンと

家の前の神社から太鼓の音。

夏の祭　輪くぐり。

小さい頃、大きな輪を潜るのが楽しかった。

何十年ぶりの輪は

緑フサフサで記憶よりも小さい。

潜る前に神主さんに頭を一払いしてもらい潜る。

それを三度。

近所のおじいちゃんおばあちゃん

幼馴染のおじちゃんやおばちゃん。

狭い拝殿の中

グルグルと皆で回る。

少し笑顔で皆楽しいのだ。


全く遠ざかっていた地元のお祭り。

こんなに楽しくて厳かで

心洗われる行事に

まったく見向きもしなかったなんてと

自分を疑う。

神社が近すぎて（家の目の前）

灯台下暗し。

結婚式。

しーさんと出会って十年。

彼女の結婚式にお呼ばれした。


初めて出会ったのは

友達と作ったバレー部で。

仕事帰りに週一

男女20人近くわらわらと集まった中に

しーさんはいた。

目も合わないシャイな女の子だった。



とにかく皆で集まりよく食べよくしゃべり、よく遊んだ。

川、海、山

キャンプ、合宿、忘年会、新年会、ＢＢＱ、、、、

家には寝に帰るだけ。。。


「こんなに友とずっと一緒にいられるのは独身である今のみ」

今しか味わえない特別な気がして

「今、この時」だけを楽しむ事に専念した20代だった。



座った寿の席は皆既婚者。

私以外は皆母。

しーさんの幸せな笑顔を見ながら

十年前の特別だったあの頃を

懐かしく思いかえす。


その特別な日々に

しーさんと一緒にすごせた事

心から良かったと思う。